地域交流

地域交流

第13回「2016那須野が原ウォーク」開催

イベント 2016.11.05

平成28年11月5日(土)第13回 「2016那須野が原ウォーク」が栃木県那須塩原市において開催されました。

この那須野が原ウォークの目的は、「那須野が原を潤す那須野ヶ原用水や田園空間博物館のサテライトを巡り、風の音・水のつぶやきに耳を傾け、心身ともにリフレッシュし、明日への活力を養う」とし、解説員と共に土地改良施設を巡る約6.5kmのコースとなります。

「那須野が原ウォーク」の参加者は毎年多く、今年で13年目を迎えることができました。今年度は昨年より2週間早い開催となり紅葉も色づき始まったばかりですが、県内外88名の参加がありました。参加者の中には、第一回の開催から参加されている方もいらっしゃるほど、地域に根付いたイベントとなっています。水土里ネット那須野ヶ原では、21世紀土地改良区創造運動の一環として、共催団体と共にウォーキングの計画・実施を行っています。

晴天の秋空の下、ウォークがスタートし、まずは明治36年に千本松農場を開設した松方正義が建築した洋風2階建ての別荘で、優美な外観を誇る「松方正義公別邸」へ。この時期ならではの、色とりどりの鮮やかな木々を眺めながら遊歩道を進みます。

千本松牧場でトイレ休憩を取った後、明治に行われた水利開削の歴史や水文化について学びながら、第三分水にて、背割り分水、那須疏水探訪の小径を散策しました。

その昔、水に乏しく『手にすくう水もなし』と言われた那須野ヶ原の水路網は、水が無くて苦しみ抜いた先人たちの熱い想いが流れています。この偉業を継承すべく、次世代にこの水資源を尽きること無く残せるよう、当連合では様々な取り組みを行っています。

その一環でもある「那須野ヶ原用水ウォーターパーク」は、再生可能エネルギー利用拡大と環境意識の向上に寄与することを目的とした環境学習の場として整備されています。直径6mの下掛け水車は、見学者の目に最初に飛び込んでくるほどの存在感があり、他にもクロスフロー水車、サイフォン式プロペラ水車など展示用小水力発電が設置されています。

また、太陽光、風車発電、夜間には欄干につけられているLED照明の幻想的な空間を演出し、これらの電力も利用したEV充電の体験を行い、那須疏水本幹水路に沿って遊歩道を散策しました。

次に酪農研究センターの紅葉並木を散策し、那須野ヶ原総合開発水管理センター及び赤田調整池に入りました。昭和の那須野ヶ原水利開発に大きく貢献した渡辺美智雄翁のエピソードや土地改良施設の多面的機能、水土里ネットの活動内容などパネルを用いて説明し、雄大な調整池の堤頂部に歩みを進めました。

その後、コースは那須野が原公園に入り、サンサンタワーの展望台へと上り、「赤田調整池」の全貌と那須の山々を眺め、那須野が原ウォークは無事に終了いたしました。

最後は、参加者へのお楽しみ抽選会が行われ、共催団体からの賞品が参加者の手に渡りました。水土里ネット那須野ヶ原からは、バイオマスの環づくり交付金事業において、畜産糞尿を活用した「メタン発酵消化液」の実証試験で収穫された新米(3㎏×18袋)をプレゼントいたしました。

この那須野が原ウォークの開催によって、地域の方々に土地改良の歴史や施設の機能などを始めとする、多面的機能や水土里ネット那須野ヶ原の取り組み、広くは農業・農村に対する理解や共感を深めることが可能となりました。来年度以降も、この想いがより多くの人々に伝わって行きますよう、関係団体と力を尽くし、那須野が原ウォークを継続していきたいと思っております。

紅葉狩りを兼ねた那須野が原ウォークは、日頃の疲れを癒してくれて、さわやかな秋の空気をのんびり味わうことの出来るイベントなので、県内外問わず多くの方々のご参加をお待ちしております。

 title=
ページTOPへ